腎臓?何をするところですか?と聞かれれば、尿を生成する臓器。
としてよく知られているとは思いますが、それ以外にもたくさんの役割があります。
腎臓は、体の老廃物や余分な水分を排出し、電解質やホルモンバランスを保つ中心的な役割を果たします。この機能が低下すると、体に毒素が溜まる、血圧が不安定になる、貧血になるなどの健康問題を引き起こします。
2つあるから大丈夫!と言って安心したらダメですよ!
まずは腎臓の役割を詳しく知って行きましょう(^。^)
1. 老廃物の排出(尿の生成)
• 血液を濾過して、尿素やクレアチニンなどの老廃物を尿として排出します。
• 老廃物は腎臓で濾過された後、尿管を通って膀胱に運ばれ、尿として体外へ排出されます。
2. 水分・電解質の調整
• 血液中の水分量や、ナトリウム、カリウム、カルシウムなどの電解質バランスを調整します。
• 必要に応じて尿の濃度を調整し、体液の量や浸透圧を一定に保ちます。
3. 血圧の調整
• 腎臓はレニンというホルモンを分泌し、血管の収縮や水分・塩分の再吸収を調整して血圧を管理します。
• 血圧が下がるとレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系(RAA系)が活性化され、血圧が維持されます。
4. 血液の産生をサポート
• エリスロポエチンというホルモンを分泌し、骨髄で赤血球の産生を促します。
• これにより、血液中の酸素運搬能力が保たれます。
5. 酸塩基平衡の維持
• 血液のpH(酸性度とアルカリ性度)のバランスを調整します。
• 酸性やアルカリ性の物質を尿として排出し、体内の環境を安定させます。
6. ビタミンDの活性化
• 腎臓は、ビタミンDを活性化してカルシウムの吸収を助けます。
• これにより、骨の健康が維持されます。
このような役割があり、腎機能(糖尿病・高血圧)が低下してしまうと、慢性腎臓病・腎不全・高カリウム血症・心血管疾患などの病気に罹患しやすくなります。
腎臓に負担をかけることなく、腎臓の健康を守るためには以下のことについて気をつけて頂かなければなりません。
1. 塩分の過剰摂取
•理由: 塩分(ナトリウム)を多く摂取すると、体内の水分が増え、血圧が上昇します。高血圧は腎臓の血管に負担をかけ、腎機能を低下させる大きな要因です。
•対策: 食事の塩分を控え、1日6g以下に抑えることが推奨されています。
2. 水分不足
•理由: 十分な水分を摂らないと、尿の量が減り、老廃物や毒素が腎臓に溜まりやすくなります。これにより、腎結石や感染症のリスクが高まります。
•対策: こまめに水を飲み、1日1.5~2リットルの水分を摂取する。
3. 高タンパク質の食事
•理由: タンパク質を過剰に摂取すると、腎臓が尿素(タンパク質代謝の老廃物)を処理するために過剰に働きます。これが腎臓に負担をかけます。
•対策: 必要な量を超えないようにバランスの取れた食事を心がける。
4. アルコールの過剰摂取
•理由: アルコールは脱水を引き起こし、腎臓の血液循環を妨げます。また、肝臓への負担が増えることで、腎臓にも悪影響を及ぼします。
•対策: 適度な飲酒を心がけ、飲みすぎを避ける。
5. 喫煙
•理由: 喫煙は血管を収縮させ、腎臓への血流を減少させます。また、腎疾患の進行を加速させることが知られています。
•対策: 禁煙または喫煙量を減らすこと。
6. 慢性的な薬の使用
•理由: 鎮痛薬(NSAIDsなど)や一部の抗生物質、漢方薬を長期間使用すると、腎臓に負担をかけ、腎障害を引き起こすことがあります。
•対策: 医師の指示に従い、薬を必要最小限にする。
7. 運動不足
•理由: 運動不足は肥満や高血圧、糖尿病のリスクを高めます。これらはすべて腎臓病の主要な原因です。
•対策: 無理のない範囲で定期的に運動を行う。
8. 糖分の摂りすぎ
•理由: 過剰な糖分摂取は肥満や糖尿病を引き起こし、腎臓に負担をかけます。糖尿病性腎症は腎疾患の主な原因です。
•対策: 糖分の多い飲料や菓子を控える。
9. 過剰なストレス
•理由: 慢性的なストレスは血圧を上昇させ、腎臓に負担をかけます。また、不健康な食習慣や運動不足を引き起こしやすくなります。
•対策: 十分な休息をとり、リラクゼーション法を取り入れる。
10. 睡眠不足
•理由: 睡眠中に腎臓が修復され、老廃物の処理が効率よく行われます。睡眠不足はこれを妨げ、腎機能低下を招きます。
•対策: 1日7~8時間の十分な睡眠を確保する。
当てはまるものはありませんか?
できことから実行して行きましょうね!
なかなか生活習慣を一人で改善していくのは非常に難しいものです。
生活指導も当院では行っておりますので、特に運動不足の方、なかなか継続できない方は、当院の先生方に相談してみてください。