膝の内側側副靱帯損傷について

[記事公開日]2020/10/23

 

内側側副靱帯損傷(MCL損傷)

概要

内側側副靱帯とは膝関節に存在する靭帯の一つです。

この内側側副靭帯は膝関節の内側の安定性を保つ働きをしています。

ですので、靭帯を損傷すると程度によりますが、関節の不安定性が出てきます。

膝関節の中で一番損傷頻度がある靭帯になります。

内側側副靱帯は3層構造になっており、長さ10cm3cmの範囲で、大腿骨内上顆から脛骨内側部にかけて走行しています。

原因

ラグビーやアメリカンフットボール、サッカーなどのコンタクトスポーツ、バスケットボールやバレーボールの跳躍系のスポーツでも起こります。

また、転倒した際、膝を捻り内側側副靱帯が損傷する場合もあります。

主に膝の外側から大きな打撃を受けた際、膝を捻った際に痛めやすいです。

症状

内側側副靱帯は他の膝の靭帯に比べて大きな靭帯になるため、痛みは強く出る場合が多いです。

また、腫れは出ますが、受傷後すぐに出ない場合があり、時間が経つにつれて腫れてきます。

また、損傷度合いにもよりますが、関節の可動域制限があり、曲げ伸ばしが困難になります。

重症度

1度(軽度)

内側側副靱帯の軽度な痛み。腫れは少し、またはほとんど見られない状態。

違和感はありますが、関節の可動域h正常で靭帯ストレステストも陰性。

2度(中度)

膝を真っ直ぐの伸ばせない、歩行困難がみられる。靭帯ストレステストにおいて陽性。

3

痛みが強い。前十字靭帯や半月板の損傷を伴う。

靭帯ストレステストは陽性。膝の不安定性がある。

治療

まず、内側側副靭帯ストレステストは行わないといけない。

腫れがきつい場合は、前十字靭帯損傷や半月板損傷を疑う。

前十字靭帯や半月板のストレステストを行う。

主に1度・2度であるなら保存療法。

固定を行い、安静。また、サポーターを行う。

1度なら歩行可能ですが痛みが多少ありますので、庇って歩行します。

健側の足の筋肉の緊張がみられたり、関節の可動域や関節の動きのスムーズさが失われますので、筋肉の緊張を取り除きながら、筋力低下の予防を行い、筋力訓練を行う。

2度なら、ギブスやシーネで12週間ほど固定後、サポーターを装着し可動域や歩行訓練を行う、それと同時に筋力の柔軟性をつけるため、施術を行う。

3度なら、前十字靭帯を損傷しているのであれば、手術となる。

靭帯は関節も固定するためにあります。その靭帯が損傷すると関節の不安定性が出ます。その関節の安定性を図るために筋肉で安定性を図るため、筋肉の過緊張が生まれてしまいます。

その筋肉の緊張を取り除き、常に安定性がある状態にしておかなければなりません。そして筋肉が衰えないように鍛えておく必要があります。

その指導もしっかりとさせていただきますね。

自分の体を労り早い目の治療をお願いします。

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